将来を見据えた住まいは

家族が多ければ、大きな家が必要です。けれど、年を取ってから老夫婦二人だけになったとき、まさに大きな家は住人が減り、大きすぎる家へと変わってしまうでしょう。かと言って、子供が生まれて子供部屋が必要だというときに、今の時代、子供一人ひとりに部屋がない家というのも困ります。とはいうものの、子供と一緒に暮らす期間というのは長くても25年くらいであること、そのうち、自分の部屋を欲しがる期間は10年くらいであることを思うと、それまでは家族が一つの部屋に集まって過ごす時間を大切にした方がいいように思います。それこそが、一つ屋根の下に暮らす住まいの形のように思えます。
思春期になれば、子供は自分の部屋に閉じこもりますが、その部屋も最低限の広さである6畳間程度にとどめておくべきでしょう。それならたとえば2階全部を子ども部屋にして使っていたとしても、子供が巣立った後、一間にするためのリフォームも簡単にできます。いずれはそこが介護の部屋になるやもしれず、広すぎる家よりも融通の利く住まいになるのではないでしょうか。今、3階建てという家に住みながら、アルツハイマー型認知症の父を介護している私たち家族にとって、コンパクトな家に憧れます。
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